Toda Lab Project Soka University Faculty of Engineering
研究内容
現在の研究テーマには、大きく分けて以下のものがあります。
Ⅰ. 水圏生態系の研究
相模湾における沿岸生態系や、マレーシアにおけるサンゴ生態系、ナンキョクオキアミの生産生態学などの研究をしています。植物・動物プランクトン、バクテリアなどの低次栄養段階生物は、互いに複雑に依存し合いながら生態系を支えています。本研究室では、特に低次栄養段階生物群集とそれを取り巻く海洋環境に焦点を当てて研究を進めています。
A) 相模湾における沿岸生態系の調査
- 海洋環境と植物・動物プランクトンの生物量の中・長期観測
- 有害藻類の大増殖のメカニズムの解明（～ 2009 年）
- 溶存有機炭素の生物化学的特性と役割の評価（～ 2010 年）
- 台風が沿岸生態系に及ぼす影響の調査
- 圧力が動物プランクトンの生理生態に及ぼす影響（～ 2011 年）
- カイアシ類の赤ちゃん、ノープリウス幼生の研究
- 海面ミクロ層（SML）に生息する微生物に関する研究
B)サンゴ礁生態系の研究
- 動物プランクトン群集の現存量・組成・生産量の時系列変動について（～ 2012 年）
- 動物プランクトン群集の日周変動について（～ 2012 年）
- 安定同位体比を用いたプランクトン群集の栄養構造の研究
- サンゴ粘液の生態学的役割について
- マレー半島周辺サンゴ礁におけるサンゴの群集構造
- サンゴ礁の修復に関する研究（～ 2007 年）
- 熱帯サンゴ礁海域の紫外線透過率と生物光学的要素の季節変動について
C) ナンキョクオキアミの生産生態学
Ⅱ. 人間活動による環境負荷軽減に向けての研究
都市環境から排出される汚水や生ごみ等の有機物を微生物によって分解する研究と、微生物や植物プランクトンを使った新しい汚水処理技術を研究・開発しています。メタン醗酵を利用し、有機物から効率良くエネルギーを取り出す研究も行っています。これらの研究は循環型社会において、今後、活用が期待されているバイオマスエネルギーの研究につながっていくものです。
A)メタン発酵に関する研究
- 生物集積型湿式メタン発酵処理による生ごみからの効率的なバイオガス回収
- 藻類バイオマスを用いたメタン発酵プロセスの効率化に関する研究(~2013)
- 上向流嫌気性スラッジブランケット(UASB)法を用いた生ごみ処理(~2013)
- インドネシア・スラバヤ市ベノウォ埋立地における浸出水に関する研究(~2013)
- LCA 手法を用いた有機性廃棄物処理の環境影響評価(~2013)